~療育は子育て全般に言える~
娘が通っている療育の事業所から勉強会の案内をいただきました。その内容がとても良いので、シェアしたいと思います。
これらは障がいを持った子どもだけでなく、健常者(定型発達)の子どもにも当てはまることだと思います。
まずその子が「できない」ことに目を向け、できないことをどうやったらできるようになるか。と考えることは多い。
でもその「できない」ことは、その子にとって特に苦手なことで、そこを注力されると子どもは辛い思いをします。「自分はダメなんだ」と自信をなくしてしまいます。
そうではなく、「この子ができること。」に注目し、できることを伸ばす働きかけをします。そうすると子どもは自分が「認められる」喜びと「自己肯定感」が生まれ、意欲的になります。
親にもポジティブな見方が生まれ、結果的に子どもの能力は伸びます。
例えばハンカチを1か所をつまんで持ち上げるとしたら、丈夫な部分をつまめばハンカチは持ち上がります。でも弱いところを持ち上げると、破れてしまうかもしれません。
また、「できない」ことが「できる」ようになるにはいくつかのプロセスがあります。
そのできるようになるまでの途中のひとつひとつを認めてあげることで、「もっとやってみよう」「続けてみよう」と思え、やがてはできるようになります。
自閉症スペクトラムの人たちを、コミュニケーション能力が欠如していると見るのではなくて、どうやってその障がいが出来上がっていくのかを見ることが大切です。
そうすると、こだわっていることや行動パターンが一定程度理解できます。
そうして周囲の人たちがこだわりや行動パターンを理解すると、その症状の障がいレベルは下がります。
例えば氷山は、周りの理解で海水が多ければ見えなくなります。理解不足で海水が少ないと、氷山は大きくなります。
文部省の調査では、発達障がいの子どもは全体の約6.5%、15人に1人です。
発達障がいを持つ人の中には、「ギフテッド(特別の天賦の才能を持つ人)」と言える人がたくさんいます。そういった人たちが注目を集め、社会で認知されることが増えているので、今後、発達障がいの人に対して違う見え方が生まれるかもしれません。
この「子どもの特性を理解する」という療育の考え方は、健常の子どもにおいても大切です。
・「できないこと」より「できること」に注目し、承認欲求を満たす。
・苦手なものの原因を多方面から見てその過程を知り、小さなステップを設けてあげる。
こういったことが大切です。
親は子どもに対して、「○○な子どもでいて欲しい。」「将来は○○な大人になって欲しい。」といった自分の理想を投影します。
でもその前に、子どもの性格や特性を深く理解することが、結果的に子どもの能力を伸ばします。