〜男性社員の存在〜
職種によって状況は全く違ってくる話しですが、女性がキャリアを積むのに結婚や出産がジャマをする。この方程式は少なからずどの職種にもあると思います。
ここでは自身が勤める中小企業の話しです。
私は結婚前から長くウエディングプランナーとして勤めてきました。お休みは平日のみで業務のメインは土日祝日です。勤務時間は定時で20時まで。
娘を出産した時に産休制度を利用する選択もありましたが、以下3つの理由で産休制度は利用せず退社しました。
①乳児を残して20時まで働くことに抵抗がある。
②担当のお客様の結婚式にはよほどの理由がない限り出勤しなくてはならない。(子どもの体調不良では休めない)
③ウエディングプランナーの平均年齢は20代後半。歳を重ねても続けられる職種とは思えない。
基本的に接客業は、働く時間を自分の都合に合わせることは難しいです。そして職種によっては適齢期があります。
私の場合その後に娘の発達障がいがわかり療育がスタートしたこともあり、復帰も全く考えていませんでした。
それが今年の初めにパートのお誘いを受け、娘の発達の心配も減ってきたことから復職しました。パートなら時間都合に合わせられるしお休みも自由に取れます。
こうして今に至るわけですが、つくづく思うのです。やはりどう考えても正社員(=キャリアを積むこと)は無理だと。
娘は小学生になりましたが平日の夕方は習い事の送迎があるし、土日共に母親が仕事に出てしまうのは寂しい思いをさせるので、私はどちらか1日だけ働いています。
ですから子育てをしながらキャリアを積む道はまったく見えてきません。
私の上長は33歳の独身女性です。彼女には強い結婚願望がありますが、毎日22時ごろまで、週末は9時~23時まで働いています。これでは男性とお付き合いする時間すらありません。ですが彼女は着実にキャリアを積んでいます。
このように私の会社では、結婚や出産後はパートになるか、結婚や出産は諦めてキャリアを積むか。現状はその2択しかありません。
この状況をより決定付けているのが、男性社員の存在です。彼らは奥様に子育てを任せて働くことができます。
この男性社員の活躍があれば会社は安定して機能するために、会社は女性社員に産休育休してまでキャリア積むことを求めていません。
先日、「男性の育児休暇の取得率を上げるために、まずは公務員から。」という取り組みがニュースになっていましたが、そもそも男性に取得する意志がないから制度を作っても浸透しないだろうと指摘されていました。
まったくその通りだと思います。
夫と妻のどちらがメインで稼ぐのが効率よく収入を得られるかを考えた時、日本では即答で夫です。
でも、ウェディングプランナー、ネイリストといった女性に向く職業があります。そこで女性が男性よりも優先的にキャリアを積むことが実現できる会社があたら、女性が活躍できる層が広がり、業界の発展にもなると思います。
私の勤める会社の社長が女性だったら良かったのな。