~がんになって良かったと思う~
先日に記事の、恩師の話の続きです。
サブタイトルの言葉は、その恩師の言葉です。
「がんになって、今は良かったと思っているの。」この言葉には深い意味があります。
臨死体験をするほど生死をさまよい、7回もの抗がん剤治療の副作用に耐え、術後の辛いリハビリを経験した人にしかわからない、
それでも、その経験から得たものが大きいのだそうです。
65才の恩師は今、「終活ライフケアプランナー」の資格を取得する勉強をされています。
「終活」とは、自分が死んでゆくとき、見送ってくれる人たちへ、何をどんな形で残していくか。そのためにはどんな準備をしておくと良いのか。
それは財産分与という現実的なものから、心の整理まで多岐にわたります。
それまでの長い人生を振り返る作業になるでしょう。
そして、自分は自分の人生をどう終えたいか。ということを考えるのが「終活」です。
でも、何から始めたら良いのかわからない。という人も多いため、この「終活ライフケアプランナー」は、超高齢化社会へ進む中でこれからますます求められる人材になるようです。
その知識は、相続、遺言、保険、葬儀、お墓、介護など様々あり、心理学やコーチングなどの専門知識も必要になるそうです。
恩師はこう話してくれました。
「わたしが死ななかったのには、まだやることがあるからだと思うの。それは何かと考えているの。もう就職できる年齢ではないけど、学んだ知識が誰かの役に立てたらと思って勉強し始めたの。」
この言葉には、「残りの人生の時間を、大切に、有意義にしたい。」という思いがあります。
自分の人生の時間も、限りがあります。
「死に様は生き様」
「人は生きていたように死んでいく」
どんな人生を歩み、どう死んでいきたいか。
恩師に会って、考えさせられました。