〜運転=危険な行為〜
娘と同じ保育園に通っていた男の子のママに、久しぶりに会いました。同じサークルに参加していて、今はサークルで会うくらいのお付き合いのママ友です。
最近はいつもパパがサークルに子どもを連れてきていたので、半年ほど会っていませんでした。仕事を始めたと聞いていたので、てっきりその都合でパパが連れて来ていると思っていたら、違いました。
久しぶりに会った彼女に話しかけると、追突事故に遭って首と背中を痛めて療養していたと言うのです!追突した後続車の運転手は、85歳のおじいさんで脇見運転だったそう。
彼女の顔は少しむくんでいるようでした。歩くのもゆっくりで、サークルの間はずっと椅子に座っていました。以前は子どもと一緒に走り回る活発なママだったので、その姿は別人でした。
普通の生活がままならず、車の運転もできないそうです。そして医師からは、これ以上は回復しないと言われているそうです。
小学2年と年中さんのお子さんがいるのに、以前のようにかけっこをしたり、ボールで遊んだり、そういったことは今後いっさいできないのです。
話を聞いてとても驚きました。そして彼女にかける言葉がありませんでした。
彼女は、「おじいちゃんの脇見運転なんて珍しい事じゃないから。」と笑っていました。すでに気持ちの整理はついて、前向きに過ごしています。隣に立つご主人もニコニコされていました。
お互いに助け合っていて素晴らしいご夫婦です。確かに、運転手(加害者)を責めて過ごすより、子どもたちと前を向いて暮らす方がずっと充実した時間を過ごせるでしょう。
でも、「珍しいことじゃないから。」この言葉が私はずっと頭に残っています。
よくあること=しょうがないこと=諦めのつくこと
でしょうか?
いいえ、脇見運転は防げることです。そして高齢者が車を運転することが問題視されて、どれほどの時間が経つのか。いまだ法の改正はなく、高齢運転者は自己判断で免許所の返納をしています。
それと同時に、車を運転しなくなった高齢者の不便さもよくわかります。返納したくてもそれでは日常生活が回らない状況があることも理解できます。
自動運転の車の実用化がまだ現実的ではない今、それではどうすると良いのでしょう?
最近は高齢運転者の事故が続いて、その危険性がクローズアップされていますが、年齢に関係なく脇見運転を含めて、すべての人に事故を起こす可能性はあります。
私も、家族も、「運転すること=危険な行為」という認識を強く持って、どうしても必要な時以外は運転しないのが賢明です。
体が不自由になったママ友の姿を見ていると、改めて考えさせられました。そして彼女のこれからの生活が、豊かなものになるよう祈っています。