~先生と親は違う~
いつもより長いブログです。
アスペルガー症候群の7歳の息子さんを持つお母さんが、こんな話をしてくれました。
「うちの子は普通級にいるんだけどさ、授業を見に行くとね、他にもチラホラいるよ。
障害やグレーの子。親御さんは気づいていないみたいでさ、
けっこう嫌がることもやらせてるの見ると、可哀そうよ。」と。
このお母さんは息子さんの障害のことをたくさん勉強されたので、
他の子供たちのことも、見るとわかるのです。
自閉症スペクトラム障害について少し解説です。
ご存知の方は、お花のラインまでスルーしてくださいね。
これまでアスペルガー症候群、ADHD、広汎性発達障害、高機能自閉症、早期幼児自閉症など様々だった診断名を、
2013年に「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」に統合されました。
「スペクトラム」とは「色の連続体」という意味で、
虹の7色の境目は曖昧なように、前述の障害たちは境目が曖昧なため、
人によっては複数の障害名が診断されることもあり、統合されました。
原因は特定されておらず、何らかの生まれつきの脳機能障害であると考えられていて、
しつけや愛情不足といった親の育て方が原因ではありません。
この自閉症スペクトラム障害は軽度の場合、診断が付くのが大人になってからという人も多く、「大人のADHD」などの言葉もよく見かけます。
なぜ、大人になるまで診断が付かないのか?
日常生活の、
片づけられない、話が聞けない、落ち着きがない、友達と遊べない、
そして、「大きな音 ・ 特定の素材の衣類 ・ 人ごみ」などが苦手といった感覚過敏、
これらの苦手なことを、本人も親も先生も、
“本人の努力が足りない。”
と思って過ごしてきたから。
そして先述のお母さんが話していた、「グレーの子」というのは、
診断が付く程ではないけれど、こういった傾向がある子。
障害ではないけれど、ちょっと苦手なことがある子。
これは医学的にも個性として扱われます。
そうなんです。個性って、脳の機能障害のごくごく軽いものなのです。
それで何が言いたいかというと、
個性(苦手なこと)は、努力では変えられない。
ということです。
それなのに幼いころから、
他の子と同じように振る舞わなくてはいけない。成長が遅れていてはいけない。
と、「普通」のカテゴリーに入れようとするのが、義務教育なのです。
義務教育がうんぬんの話ではなく、義務教育、特に公立の小学校はそういうものなのです。
極論で言えば、個性(苦手)のない子が模範生です。
だから親は、我が子の苦手なことを克服させる必要はない。
全てを受け入れて、見守るだけで良いと思います。
もちろん成長と共に、自分の個性(苦手)とも上手に付き合っていくことを学んでいくのが、人生です。
それには努力も必要です。
でも幼い頃は、自己肯定感が必要です!
たとえ学校の先生にあれこれ言われても、それがもっともだと思っても、
それはそれとして、子供の個性を肯定する。
それが親ではないかと思います。
個性って、長所も短所も含めて個性です。
苦手なことがある分、他の子たちより得意なことが、必ずある!
職業や生活スタイルは多様化していますから、その子に合った将来がきっと見つかると思います。
なんだか今日は、書いているうちにキーボードをたたく音が大きくなってしまいました。
少し勢い余って書いてしまい、まとまらない文章で恥ずかしいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。